大体の目安
- 梅:1kg
- 六月前後しか手に入らない季節モノです。普通の青梅、南高梅など色々ありますが値段と好みで決めましょう。
- 蒸留酒(ホワイトリカーなど):1.8リットル(1升)
- 初心者・初めて作る人はホワイトリカーでいいでしょう。梅酒の時期になると梅酒用のブランデー入りホワイトリカー、梅酒用酒精強化日本酒なども店頭に並びます。
お酒が好きな人は本格焼酎など自分の好きな蒸留酒を使うといいでしょう。
- 氷砂糖:500g~1kg
- ゆっくり溶けるのがいいので氷砂糖がベター。普通の砂糖でも不可能では無いと思います。
氷砂糖の量で仕上がりの甘さを調整できます。
お酒は度数20以上の蒸留酒を使いましょう。
それ以下だと発酵・腐敗が起こり酒税法・衛生面両方で危険性があります。
- 果実酒用ビンor密封できるガラス瓶
- 果実酒用ビンは梅酒のシーズンになるとスーパーやホームセンターに並びます。
通販だと通年手に入りますが、注文から届くまで若干時間差があるので通販の場合は梅(もしくは漬ける果物)の出る時期を見越して先に注文しておきましょう。
- 竹串
- キッチンペーパー
衛生面を考えると殺菌用のアルコールスプレーなどもあると安心です
作り方†
材料と道具を揃えたら製作に入ります。
難易度や手間はそこまでかからないですが、多少時間がかかるので休日にやるといいでしょう
梅のアク抜き†
ボウルに梅を移し、全体が浸るぐらいまで水を張ります。
大体一時間ぐらい*1漬けておくとアクが抜け、表面の汚れも浮きます。
ビンの煮沸消毒†
漬け込みに使う果実酒用瓶を煮沸消毒します。
4リットルサイズの果実酒用ビンはサイズ的に煮沸消毒が難しいと思うので、内部を熱湯消毒しましょう。
外部は熱湯消毒かアルコール消毒をしましょう。
火傷に注意。
梅のヘタ取り†
煮沸消毒とか諸々やってると1時間ぐらい過ぎてると思うので、梅のヘタを取ります。
ヘタ取りの時間を利用して果実酒ビンの乾燥も行います。日光消毒できるとなおベター。
アク抜きをした梅の表面をキッチンペーパーで水気と汚れを拭い、
竹串でヘタの部分を取っていきます。
慣れてきてゾーンに入ると気が付くと終わってます。
漬け込み準備†
消毒済みの果実酒瓶に梅と氷砂糖を層になるように交互に入れていきます。
そこまで厳密じゃなくて大丈夫です。
氷砂糖のほうが梅より小粒なので梅の隙間を氷砂糖で埋めつつ、上に満遍なく載せる。
氷砂糖の層の上に梅を載せるという感じでやるといいでしょう。
この時に梅をきっちり詰め込もうとして押して潰したりしないように気をつけましょう。
底から身が崩れて傷みやすくなります。
お酒を注ぐ†
梅と氷砂糖を入れた所にお酒を注ぎます。
材料が全部お酒に浸るようにしましょう。
そうならない場合はお酒が少ないです。
時々かき混ぜる†
二週間から一ヶ月に一度ぐらいでいいので、
密封ビンであれば瓶ごと何回か天地を返して、
そうでなければ消毒した菜箸やレードルでかき混ぜましょう。
氷砂糖が解けた層は意外と濃度が濃くて自然拡散が遅めです。
面倒なら放置でも構いません。
だいたい半年ぐらいから飲めます。
きれいな透き通った琥珀色になると思います。
三ヶ月ぐらいでも味見は出来ますがまだ味がこなれて馴染んで無いと思います。
酒の種類別の仕上がりの違い†
基本はホワイトリカーでやりますが、ホワイトリカー以外のお酒を使っても美味しく仕上がります。
酒税法の関係*2とか長期保存とかあるので二十度以上のお酒を使いましょう。
仕上がりの違いは、特に理がない場合ホワイトリカーで漬けたスタンダードな物を基準にしています。
リカー系†
梅酒の時期になると梅酒用として酒屋やスーパーの店頭に並ぶ。
最大の利点は手に入りやすさとグラム単価の安さ。
- ホワイトリカー
初めて梅酒を漬ける初心者ならまずこれで問題ない。
ほぼ癖のないため梅の風味と程よい甘みの素直な味の梅酒が出来る。
欠点としてはホワイトリカー(甲類焼酎)はそのまま飲んでもあまり美味しくないので、ある程度漬かるまでは味見しても美味しくないことぐらい。
- ブランデー入りリキュール
ホワイトリカーにブランデー(安いやつ)が添加された代物(多分)。
スーパーだとかなり大きめのところじゃないと無いかも。酒屋だと比較的入手容易。
出来上がりはコクと甘みが強く『濃い』味わいになる。黒糖梅酒やあらごし梅酒が好きな人なら気に入る味。
多少アルコールも強くなる分コシも強くなるのでお湯割りや水割りにして好みの味にして飲むのもおすすめ。
値段もホワイトリカーと大して変わらないのが強み。多分柑橘類系漬けても美味しいと思う。
- 梅酒用日本酒
安めの醸造日本酒にアルコール添加で度数を上げたと思われる代物。そのまま飲んでもあまり美味しくない漬け込み用の日本酒。
卸売もしているような酒屋だと見かける。スーパーなどではあまり見ない。
出来上がりは梅の風味と酸味が程よく出た軽い仕上がりになる。
ホワイトリカーよりも梅の風味が引き立っているかもしれない。
ロックでも美味しいし、水割りやソーダ割りにした時に梅の風味が消えず負けない。
焼酎にも色々種類があるので、原材料別にカテゴリを分けて銘柄を併記しています。
一応蒸留酒カテゴリーではあるのですが、日本の蒸留酒ということで海外系蒸留酒とは別カテゴリにしてあります。
他の焼酎のレポートなどあればありがたい。
- 米
- 米焼酎しろ
ホワイトリカー1.8リットルが大体1500円ぐらいなので、一升(1.8リットル)が+500円ぐらいで買える米焼酎としてセレクト。
米焼酎は芋や麦、蕎麦といった焼酎に比べると癖が少ないのが利点だが、それゆえに物足りなさがあったりする。
梅酒にすることでその利点が生き、物足りない部分に氷砂糖の甘味と梅の風味が入って非常に完成度が高い梅酒になる。
飲み口は素直で飲みやすく、ロックやソーダ割りに限らず、ストレートやお湯割りでも美味しい。
出来上がった物をホワイトリカーで作ったものと飲み比べたり、元の焼酎と飲み比べが一番面白いかもしれない。
- 芋
- 芋焼酎黒霧島
芋焼酎ブームの一角を担う有名な芋焼酎、黒霧島。値段も手頃で手に入りやすいのもまる。
芋焼酎は利点と欠点が同居しており、少し癖のある風味と重めの口当たりが好きな人にはそれが好きな点で、嫌いな人にはそれが嫌いな点になる。
実際、梅酒にした時は失敗を覚悟して使ってみた。
半年から一年の時点では芋焼酎特有の癖が目立つ癖が強めの梅酒といった感じで、芋焼酎の風味と梅の風味が少し喧嘩していた。
「不味くはないが、米焼酎に比べると完成度で劣る」
というのが正直な感想。
化けたのは二年目に入るぐらい。
次の年に漬けた梅酒と一緒についでで飲んでみたら、漬けてあまり経ってない頃と比べてかなり印象が違う感じだった。
「梅の酸味や風味のとんがった部分を芋焼酎がまろやかにし、芋焼酎独特の重くなりがちな癖を梅がすっきりとさせた」
という実に味わい深いものとなった。
梅酒と芋焼酎のいいとこ取りといった感じ。
味わいを楽しむならロックかストレート、お湯割り辺りのシンプルに酒の味を楽しめる飲み方がいいと思う。
長期熟成向きだと思う。
- シソ
- 鍛高譚
この項目にコイツを外すのは考えられない程度にはシソ焼酎界の有名酒、鍛高譚。
梅+紫蘇の組み合わせは梅干しでもお馴染みなので不味いはずがないと思って使用。
出来上がりは想像以上にグッド。
梅と鍛高譚のさわやかな香りが鼻と口の中に広がり、さらりとほどけて行く飲み口は実に美味しい。
割ったりしなくてもロックなどでスイスイ飲めてしまう軽い口当たりで、それでいて満足感がある。
問題を上げるとすれば飲みやすすぎてついつい飲んでしまうことだろうか。
蒸留酒†
焼酎以外の蒸留酒で漬け込む場合。
好きな蒸留酒で梅酒を漬けたら自分好みの梅酒になる可能性はかなり高いです。
- ジン
- ビーフィーター
癖がなくてバランスの良いジンということでビーフィーターをチョイス。
ジンの中では安めとは言え、1.8リットルになるとホワイトリカーの倍ぐらいの値段になってしまうのはご愛嬌。
ジンという酒自体が癖が強いのだが、梅酒にすると梅の風味とジンの風味が合わさってさらに刺激的な味となる。
味は梅酒にもかかわらず辛口でドライ、どこまでもキレが良く、ジンと梅の両方の味わいが爽やかに抜ける。
そのままで飲むのも美味しいのだが、ジンという酒自体が結構強いので梅酒ソーダ・ジンフィズにすると美味しい。
洋風のおつまみにも飲み口が合う梅酒。
コメント†
要望などあればどうぞ